不景気が労働者を誘拐した

仕事、働き方

“正社員”ってなんですか?

終身雇用もなく、ボーナスだってない会社も存在する中で、正社員ってなんなんでしょう。

仕事の内容ではアルバイトと正社員では歴然たる差があるように感じます。アルバイトは指示された業務をこなし、会社の職務を遂行するために存在するため、職務の範疇の責務を果たします。対して正社員は、指示された業務だけでなく、会社の発展にも寄与しなければなりません。職務を遂行するだけでなく、会社の成果にも責任を負わなければなりません。

業務の違いは歴然たるものなのに、アルバイトと正社員の差ってなんなのでしょうか?

私の知人も30代であるにもかかわらず、手取りが20万いっていない人もいます。しかもゴロゴロいます。都心で深夜のコンビニ店員やパチンコ屋さんの店員してたらこれくらいの手取り、ありますよね?

「地方だから物価安いし仕方ないじゃん!」っていう人もいますが、熊本市も中心部に近づけば家賃は関東と2〜3万しか変わらなくなりますし、地方の郊外に住むってんならマイカーが必須となり、いよいよそっちの費用もかかってきます。そう大差ないんです。

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なのに私も含め、どうしてこんなに低賃金なのに、正社員で頑張ってるんでしょうか?

たしかに派遣やバイトでは年齢を重ねていった場合に切られる可能性があります。でも正社員もリストラがあります。私の偏見ですが、有名大学卒でエリート街道に乗るか、公務員として安寧を掴む以外において、正社員の必要性を明確に感じている人はいないと思うのです。ただ、漠然たる不安の中で、続けることが一番と考え、今を頑張っているのではないでしょうか。

かつて就職氷河期という時代がありました。不景気の影響下で、採用サイドが殿様となった時代がありました。それが今は逆転し、売り手市場と言われてはいますが、給与という面では今もあの時代を引きずってはいる気がしてなりません。

正社員というあやふやな価値観を足枷にし、多くの労働者を縛り、世界的な賃金からは逸脱した安価な賃金で労働させる。そして内部留保に回る。それでは世の中は成長しないと思うのです。

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これは経済論ではありません。仕事論です。会社が正社員の価値を上げない限り、正社員の生産性は上がることはないと言いたいのです。

無碍に賃金を上げろというわけではありません。ただ、非正規雇用との明確な差を提示できない企業においては正社員を漠然たる不安で縛り付けているだけにすぎません。逆に正社員募集というあやふやな餌で詐欺、誘拐をしていると言っても過言はなかろうかと思います。そういう企業に“正社員”を雇う資格は無いと思いますよ。

ぽちゆき

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